村田紗耶香著「コンビニ人間」

第155回芥川賞受賞作の村田紗耶香さん著の「コンビニ人間」は、実際にコンビニエンスストアで働く村田さんが書いた作品です。
主人公はコンビニエンスストアで働く女性。コンビニエンスストアで働いた経験しかないので年齢を重ねるうちに「どうして、いくつになってもアルバイトなのか?」「会社員にならないのか?」「結婚はしないのか?」という周りから疑問を持たれてしまいます。
その返答も自分の中のマニュアルでかわしていくのですが、段々と通用しなくなっていくんです。
現代社会のあるあるとカーストがありありと書かれています。
働いているコンビニに男性アルバイトが入ってくる事で主人公に大きな変化が訪れていく様子が面白くもありハラハラする展開になっていくんです。主人公とダメダメなアルバイト男性はお互いの理解を得るために同居を始めます。主人公は、彼に促されるまま会社員になろうとします。

しかし、面接に向かうその道の途中で見かけたコンビニエンスストアで彼女は生きがいを見出してしまうのです。彼と彼女の今後が心配でもあり、ハッピーエンドにも思えるようなラストの展開。
ハッピーエンドだと思いたいけれど、彼と一緒にどうやって生きていくのかが心配になるんです。

主人公がコンビニを愛しているのはよく分かりますし、コンビニを使う人間としてコンビニで働く人の気持ちを知れたのが良かった作品でもあります。