西の魔女が死んだを読んでみて

梨木果歩さんの小説で映画にもなりましたね。

私は、梨木果歩さんの小説はほとんど読んでいて、どの小説も主人公の心の葛藤と

登場人物との不思議な関わり合いがどんどん読者の心を引き込んでいくところが好きです。

この作品ももちろん、その特徴を持っています。

主人公のまいは、とても感受性の強い少女で傷つきやすく学校になじめなかったという点から、私も似た境遇を持っているため共感を覚えながら読み進めました。

そんな時おばあちゃんが提案した魔女になる修行というのが、まいが期待していたような特別のものではなく、当たり前だけどまいにとって苦手な規則正しく丁寧に毎日を暮らすことでした。

この本を読んだころ、私自身も日々なんとなく暮らしていて、やらなくてはいけない毎日の日課というものもなく、なんでも後回しに生きていたので、おばあちゃんの家での修業は私にとっても新鮮で、実践してみたくなる内容でした。

例えば一日のスケジュールをちゃんと書き出して決めるところから始まり、朝はちょっといつもより頑張って早起きをし、日中は外(おばあちゃんの家は森に囲まれた自然いっぱいの素敵な場所)で体を動かし、足で踏む洗濯や、野イチゴを摘んでジャムにする。

そういう当たり前の生活を少し丁寧に楽しんで行うというのが、読んでいて私にとっても、とても惹かれる生活であり人生においての目標になった瞬間でした。

そして、このような生活を通して、おばあちゃんとのきずなを深め人生について思い直し成長していくまいを羨ましく感じ、同時にそれを教えてくれたおばあちゃんであっても人間の弱さが出てしまうこともあるんだなと感じた時、人というのは誰もが弱い存在で自分の心と戦って生きていることを深く感じることができました。

そして、最後におばあちゃんが果たしてくれたまいとの約束に、心から感動を覚えました。まいと、おばあちゃんの本当の絆を感じることができたら、

誰もが涙を浮かべるのではないかと思います。

この本は最初から最後までテンポよく進み、細かく人の感情の描写があるので、読みやすく人生について新しい一歩を踏み出せるような、元気の出る作品です。

スローライフや、自給自足などの暮らしにあこがれている人や最近心が疲れて生き方に戸惑っている人には特に読んでみてほしい一冊です。